コーキング材(シーリング材)の変成シリコンとシリコンの違いは何ですか?
外壁や水まわりの補修に欠かせないコーキング材(シーリング材)。
その中でも有名なのが「シリコン系コーキング」と「変成シリコン系コーキング」ですが、この2種類は一体何が違うのでしょうか?
今回は、この二つのコーキング剤の違いを掘り下げ、両製品の使い分けのポイントをご紹介します。
今後、外壁塗装工事をお考えの方、もしくは、ご自分で外壁の目地補修や水廻りの補修をDIYしようとお考えの方に役立つ情報となっていますので、ぜひ最後まで読んでお役立てください。
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目次
変成シリコンコーキングとシリコンコーキングの違いは何?
コーキングにおいての変成シリコン(または変成シリコーン)とシリコン(またはシリコーン)の決定的な違いは、塗装ができるか、できないか、です。
変成シリコン系コーキングは上から塗装ができますが、シリコン系コーキングは塗装がのりません。
そのため、変成シリコン系コーキングは外壁の目地やひび割れの補修などに使用され、一方、シリコン系コーキングはお風呂やキッチンなどの水廻りに使用されることが多いのです。
さらに専門的な話をすると、変成シリコン系コーキングは「シリコン」という名がついてはいるものの、実際には「ポリエーテル樹脂」を原料として造られています。ですから、シリコン系と変成シリコン系はまったく違う別物なんですね。
では次に、それぞれどのような特徴があり、どのようなシーンで使い分けされているのかという用途を確認してみましょう。
コーキング材の変成シリコンとシリコンの特徴・比較表
□シリコン系コーキング
- 塗 装:不可(表面はツルツル)
- 用 途:キッチンやお風呂などの水まわりで主に使用
- 樹 脂:シリコン
- 耐久性:高い。耐候性、耐熱性、撥水性に優れている
- 密着性:高い。ただし、塗装はできない
□変成シリコン系コーキング
- 塗 装:可(表面はツヤ消し)
- 用 途:外壁や水まわりなど多岐にわたる
- 樹 脂:変成シリコン(ポリエーテル樹脂)
- 耐久性:シリコン系よりやや劣るが、一般的な使用には十分
- 密着性:高い。施工には手間がかかるが、塗装が可能である
まとめ:コーキン剤 変成シリコンとシリコンの違い
さて、今回は「シリコン系」と「変成シリコン系」のコーキングの違いや特性などを紹介して、家のメンテナンスに役立つ情報をまとめ、シーンに応じた正しいコーキングの選び方をご紹介しました。
変成シリコン系のコーキングは上から塗装ができますが、シリコンは塗装ができません。そのため、シリコン系コーキングを使用して外壁を補修すると、外壁塗装工事を行う際に、除去費用などの余分なコストがかかる恐れもありますので注意です。
そして、変成シリコン系は「シリコン」という名前ながら実は「ポリエーテル樹脂」が原料であり、両者は全く異なる性質を持つコーキング材なのです。
これらの性質の違いをしっかりと理解して、シリコン系コーキングは水まわりに、変成シリコン系コーキングは外壁補修に、といったように用途によって使い分けをすることが大切です。
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