外壁コーキングは何年目でメンテナンスが必要?シーリングの寿命とセルフチェック方法
- 奥さん!外壁のコーキングが割れていますよ!
- もう外壁塗装の時期に来てますよ!
- そのままだったら家の中に水が入り込んできますよ!
家を建ててから10年も経つと、業者からこのような声かけが毎日のように行われ、正直ちょっと嫌気が差している方も多いのではないでしょうか?
とはいえ、いずれお住まいのメンテナンスはやらなくてはいけないもの。でも、飛び込みの業者はどうも信用ならない。
そんな不安を感じられている方のために今回は、「外壁コーキングの寿命と適切なメンテナンス時期」「外壁コーキングが劣化する原因」、さらには「ご自身でコーキングの状態をチェックする方法」についてご紹介していきます。
本記事を最後までお読みいただき、外壁コーキングの適切なメンテナンスについて知識を深め、ご自宅のメンテナンスに役立てていただければ幸いです。
目次
外壁コーキングは何年目でメンテナンスが必要?
外壁コーキングは、雨や風、太陽から家を守る重要な役割を果たしています。外壁コーキングが劣化すると、家にさまざまな問題が起きます。
通常、外壁コーキングは約10年で劣化すると言われていますが、その寿命はお住まいの場所や天気の影響を受けますので、一概に10年と断言できない面もあります。あくまでも目安として10年と考えておきましょう。
外壁コーキングが劣化すると、家の外側にひびが入ったり、色が変わったりすることがあります。そうなると、雨水や湿気が家の中に入ってしまうかもしれません。ですから、外壁コーキングが劣化しているかどうかを定期的に確認することがとても大切なのです。
外壁のコーキングが劣化する(ひび割れなど)原因とは?
外壁コーキングは、主に「熱」と「紫外線」と「湿気」が原因で劣化します。つまり、太陽光や雨の影響で劣化するのです。
ですから、太陽の日差しがよく当たる南面の外壁やベランダ壁などは、10年経たずにコーキングがヒビ割れ始めることもあり、一方、陽の当たらない北側の外壁や雨が当たらない場所のコーキングは、15年経過してもまったく劣化していないケースもあるのです。
人間の肌と同じで、太陽光によるダメージ(熱・紫外線・乾燥)はお住まいにとっても大敵というわけですね。
それと、上記以外にも
- 新築時のコーキングの施工不良
- 地震による影響
- 家が揺れやすい立地(国道沿い・車の通りが多いなど)
などが原因でコーキングが劣化するケースもあります。
これらのケースは、築10年未満でコーキングの割れ・剥がれといった症状が出ますので、築10年未満の方も念の為ご自宅を確認しておいた方が良いでしょう。
うちの家は大丈夫?コーキング補修が必要な外壁材
住宅には、基本的にどこかしらにコーキング(シーリング)が使用されていますが、その中でも特にコーキング補修が必須となるのがサイディング、ALCパネルの外壁材の家です。
■10年前後でコーキング補修が必要な外壁材
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サイディングやALCパネルのお住まいは、外壁と外壁の継ぎ目(縦目地)に必ずコーキングが施工されていますので、お住まいをより長く維持するためには、他の外壁材よりもコーキングの重要性や依存度が高くなります。
その他にも本物のタイル壁、コンクリート壁、モルタル壁などでもドア周りやサッシ窓周りにコーキングが施されていますので、やはりこちらも同様に定期的な点検は必要です。
こんな症状が出たら補修時期にきている!外壁コーキングのセルフチェック方法
さて、今度は「どうやってコーキングの状態を確認したら良いのか?」ということで、ご自身でコーキングの状態を確認する方法もご紹介しておきます。
コーキングの代表的な劣化症状を3段階に分けてみましたので、ご自宅が今どのような状態にあるのか、この機会にしっかりチェックしてみてください。
【第一段階 ★】固くなる・白くなる
※画像は積水ハウス 築11年目のお住まいのコーキング状態
外壁コーキングの初期症状としては、コーキングが固くなる硬化現象や、手で触ると白い粉がつくチョーキング現象などが起こります。
本来コーキングは、家の揺れなどで外壁材が割れないようにゴムのような弾力性ある素材でできているわけですが、先ほどお伝えしたように紫外線などの影響で分解され、コーキング自体が固まり本来の役割を果たさなくなってしまいます。
【第二段階 ★★】ひび割れ・亀裂・肉割れが出始める
※画像は大和ハウス 築14年のお住まいのコーキング
第一段階の症状をそのまま放置していると、今度は外壁とコーキングの間に隙間ができたり、コーキングがヒビ割れたり、痩せて凹んできたりします。これを専門用語で「コーキングの亀裂・肉やせ」などといいます。
このような症状が出始めると、出来た隙間から雨水が侵入し、外壁材(サイディングやALCパネル)がソリ返ったり、ひび割れ(クラック)たりするようになりますので、なるべく早めの対応が必要といえます。
【第三段階 ★★★】剥がれ(剥離)始める
※築24年のサイディングのお住まい。こうなる前に早急な対応を。
さらに第二段階の症状をそのまま放置していると、最終的にはコーキングが剥がれ落ち、外壁と外壁の溝(目地)が剥き出しの状態になります。
こうなると、すでに外壁の中にもある程度雨水が侵入していると考えた方が良いでしょう。
そして、今度は外壁のヒビ割れやソリといった症状だけではなく、室内への雨漏れや躯体部(木部)の腐食などの深刻な被害に繋がる可能性もありますので、できるだけ早急に補修をしなければいけません。
まとめ:外壁コーキングのメンテナンス時期について
今回は、外壁コーキングの寿命やメンテナンス時期について紹介してきました。
やはり、お住まいを長く大切に保つためには、日頃から外壁コーキングの健康状態を確認することがとても重要なんですね。
外壁コーキングの劣化をチェックする方法は、コーキングを目で見てみる、触ってみる、水をかけてみるなどです。もしコーキングがひび割れていたり、硬くなって触れて固い感じがしたり、水がしみてくるようなら補修が必要な状態かもしれません。
外壁コーキングに関するご相談や建物診断(無料)は、お気軽にお問合せください。メールでも電話でもOKです。当社のモットーとして、必要のない工事はおすすめしませんので、一人で悩まずに、まずは専門家の見解を聞いてみると安心ですよ。