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外壁塗装の水性塗料と油性塗料の違いを分かりやすく解説!

 

いざ自宅を外壁塗装工事を行おうと何社か見積もりを取ってはみたけど…

 

  • 水性塗料と油性塗料ではどんな違いがあるの?
  • 水性塗料や油性塗料のデメリットってあるの?
  • 水性と油性では値段はどのくらい変わってくるの?
  • みんなどっちを選んでるの?

 

 

今回はそんな疑問を持たれた方のために、外壁塗装で使う塗料の水性・油性の違いを分かりやすく解説していきます。本記事を最後まで読むことで、最終的に水性・油性、どちらを選べば良いか?自宅にはどちらが適しているのか?が分かるようになります。

 

本記事で分かること
・水性塗料と油性塗料の根本的な違い
・性能・耐久性・価格・シェア率を徹底比較
・水性塗料のデメリットとは?
・油性塗料のデメリットとは?
・プロの本音:どっちがおすすめか

 

 

初めて外壁塗装工事をされる方のための「塗料の基本知識」はこちらから

➡︎塗料の種類と失敗しない選び方

 

 

 

水性塗料と油性塗料の違いとは?

外壁塗装の水性塗料と油性塗料の違いとは?

 

 

 

水性塗料と油性塗料の違いを簡単に説明すると、塗料を水で薄めるか有機溶剤(例:塗料用シンナー)で薄めて使用するかの違いになります。

 

 

塗料はそのままだと粘り気があるため薄めてしか使用できません。その際に何を混ぜるかによって水性か油性かが決まるのです。

 

 

水性塗料と油性塗料は何で希釈するかで決まる

※一般住宅の塗り替えでは、臭いがキツい「強溶剤」は使用することはありません。

 

 

ただし、水性塗料にシンナーを混ぜても油性塗料にはなりません。元々塗料は水性は水性用に、油性は油性用に専用で造られているため、希釈剤によって特性自体が変わることはないのです。

 

 

では、水性塗料と油性塗料について、その性能や耐久性、価格の違いなどをもう少し深掘りして解説していきます。

 

 

 

性能面の違い

建築用塗料(外壁塗装用)において、水性と油性の性能面の違いはほぼないと考えて良いです。

 

水性塗料は、雨が降ると色が流れ落ちるのではないかと心配される方もいますが、まったく心配いりません。雨で流されるようならそもそも製品化されていません(笑)

 

ただし、水性塗料の場合は濃い色(原色に近い色)が出にくい傾向があります。そのため、外壁や屋根の色にこだわりがある場合は、事前に確認しておく必要があります。

 

 

 

耐久性の違い(塗料の長持ち度)

水性塗料と油性塗料の耐久性を比較すると、若干油性の方が水性より長く持つといえるでしょう。

※同じ性能の水性・油性塗料を比較した場合

 

これはマジックやボールペンなどでも同じことがいえますが、やはり油性の方が密着性が高く速乾性も優れているため長く持ちます。

 

とはいえ、最近では水性塗料も劇的に進化を遂げ、さほど大きな差はなくなってきていますので、それぞれの特性やメリット・デメリットなどを理解し、お客様に適したタイプの塗料を選んで問題ないと思います。

 

 

 

価格面の違い

塗料の価格については、油性塗料のほうが水性塗料よりも高額なケースがほとんどです。ただし、一部高性能塗料においては水性塗料の方が価格が高くなることもあるのでご注意ください。

 

 

塗料グレードによる水性と油性の価格の違い

  • ウレタン … 水性 < 油性
  • シリコン … 水性 < 油性
  • ラジカル … 水性 < 油性
  • フッ素  … 水性 ≦  油性
  • 無機塗料 … 水性 ≦  油性

※あくまでも塗料性能が同じ条件で比較した場合

 

 

じつは、塗料というのは高性能な塗料ほど水性での製造が難しくなるのです。そのため、フッ素や無機などの高性能な水性塗料(例: 2液型塗料)は、油性と同等かそれ以上の価格になることもあるのです。

 

※1液型塗料と2液型塗料の違いについてはこちら

 

 

 

シェア率(人気)

現在、一般住宅の塗り替えでは水性塗料が多く選ばれています

 

 

水性塗料が油性塗料より選ばれる理由は以下の通りです。

 


    • 水性は油性より臭いが控えめ
      水性塗料は臭いが少ないため、工事期間中も過ごしやすく、近隣からのクレームも少なくなります。特に集合住宅などの大型建造物では水性系が多く利用されています。

 

    • 水性は環境に優しい
      環境への負荷が低く、揮発性有機化合物(VOC)の発生が少ないため、エコフレンドリーな選択です。

 

    • 水性は扱いやすい
      水性塗料は塗装業者にとって作業性もよく管理もしやすく、とても扱いやすい塗料といえます。

 

    • 水性は経済的
      水性塗料は油性よりも安価です。お客様の工事費用負担額も減り、さらに塗装業者にとっても経営リスクが少なくなります。

 


 

上記以外にも水性系塗料が人気な理由はいくつかありますが、そもそもこの「シェア率」とか「人気塗料」というのはあまり参考になりません。というのも、これらはお客様が選んでいる訳ではないためです。

 

私も長年塗装業をしていますが、お客様から塗料(商品名)を指定されることなんてほぼありませんし、ましてや「油性塗料で塗って欲しい」などと指定されたことなんて今まで一度もありません(笑)塗料は我々がおすすめして、その中から塗料を選ぶというのが一般的なのです。

 

 

つまり、「人気」や「シェア率」とはお客さんの選好ではなく、単に塗装業者がおすすめている(すすめたい)ランキング集計ということですね。

 

ちなみに当社での水性・油性の比率は半々です。塗料選びは世間一般のシェア率や人気評価ではなく、ご自身の要望や環境に合わせて検討することが重要だと思います。

 

 

 

水性塗料と油性塗料のまとめ比較表

 

では、これまで説明した水性塗料と油性塗料の違いや、双方のメリット・デメリットなどをまとめて表にしましたので、改めてご確認ください。

 

 

水性塗料と油性塗料の比較表

  水性塗料 油性塗料 補 足
性能面 ほぼ変わらない
耐久性 どちらかといえば油性
価 格 基本的に油性が高い
臭 い × 油性は臭いがキツい
対応色 水性は濃い色が出にくい
シェア 水性が人気
速乾性 油性の方が乾きが早い
汎用性 鉄部などは油性が◎
取扱い 水性は扱いやすい

 

 

水性塗料と油性塗料のデメリット

  デメリット
水性塗料
  • 油性より耐久性が低い
  • 乾きにくく、温度・湿度・天候を選ぶ
  • 濃い色が出にくい
油性塗料
  • 水性より臭いがキツい
  • 引火性が高い(管理が必要)
  • 金額が高い

 

 

 

 

プロの本音:水性塗料と油性塗料、おすすめなのはどっち?

 

今回は、外壁塗装で使われる塗料の中で「水性タイプ」と「油性タイプ」についてその違いなどを比較して解説してきました。

 

最後に個人的な見解を申し上げると、やはり水性塗料より油性塗料がおすすめです。近年、水性塗料も確かに性能が上がり、油性塗料と変わらないレベルにまで良くなりましたが、それでも耐候性は油性の方が高いと感じるためです。

 

もちろん、臭いに敏感な方や環境に配慮されたいという方は水性系塗料が良いと思いますが、そうでなければやはり油性塗料が良いと思います。

 

外壁塗装の塗料選びに迷ったらまずこちらを読んでくさい。

➡︎塗料の種類と失敗しない選び方について

 

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