外壁塗装の4度塗りは3度塗りより長く持つ？4工程が必要な事例と注意点を徹底解説！
『お隣は外壁を4回塗ってもらったといっていたけどおたくは何度塗り？』
最近お客様と塗装の商談をしていると、こういった質問をされることがあります。「弊社は屋根も外壁も3度塗りが基本です」とお答えするのですが、決まって「なんだ、4度塗りじゃないのか…」と納得いかない表情をお客様はされます（笑）
もちろんその都度、塗装の塗り重ね回数についてしっかりご説明させていただき、ご納得いただいていますが、残念ながら多くの方が「多く塗れば塗るほど良い」と勘違いされている現状です。
ということで今回は、「外壁塗装工事における塗り重ね回数」について掘り下げて説明していこうと思います。
- なぜ一般的には3度塗り（3工程）が基本になっているのか？
- なぜ4度塗りをしてくれないのか？
- 4度塗りはどんな場合にするのか？
本記事の内容を読むと、塗装の工法や塗り重ね回数の仕組みがわかるだけではなく、ご自宅の屋根や外壁の適正塗装回数が分かるようになり、結果的に塗装業者に騙される心配もなくなりますので、ぜひ最後まで読んでお役立てください。
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4度塗りは本当に良いのか？長く持つのか？
結論から言うと、塗装は何度も塗り重ねれば良いというものではありません。
現在、外壁塗装は下塗り・中塗り・上塗りの3度塗り重ねるのがベースですが、これは塗料が持つ本来の性能を最大限発揮させるためのものであり、塗料メーカーの指示書（塗料仕様書）が【3工程】となっているためです。
逆に、理由もなく4度塗りや5度塗りで塗料を厚く塗りあげることで、不具合を引き起こす可能性もあります。（※熱膨れや剥がれといった症状）
4度塗りが必要なケースとは？
では、4度塗りが必要になる場合とはどんな時なのでしょうか？具体的なケースを見ていきましょう。
1. 下地の状態が良くない外壁の場合（リシン塗装・スキン塗装など）
（※スキン塗装やセラミック塗装はモルタル壁などに多い）
リシンやスキン、セラミックなどで塗装された外壁は、下地の状態が悪化するとポロポロと塗装が剥がれてくることがあります。この場合、4度塗りが必要になることがあります。
外壁の下地が不安定な状態だと、新しい塗料がしっかりと密着せず、既存の塗膜と一緒に剥がれてしまうことがあるため、下塗りを丁寧に行う必要があります。
2. 既存の色と極端に違う色を塗装する場合
黒い外壁から真っ白に色を変えたり、赤い外壁を水色などの薄いに変える場合、既存の色が透けてしまうことがあります。
特に、リシンやスキン、セラミック塗装など表面がデコボコした外壁では、既存の色が透けやすく色ムラが目立つことがあるため、その場合は4度塗りを行います。
3. オーバーコート塗装をする場合
一般的な塗装工程は3度塗りですが、その上から「クリア塗装」などでオーバーコートを行う高品質仕上げにすることもできます。その場合は4度塗りが必要になります。
4工程オーバーコートを行うことで、使用する塗料によって耐久性が高くなったり、カビ・藻・汚れなどが付着しにくいといったメリットが得られるようになります。
以上、4度塗りを行わなければいけない代表的な例を3つ紹介しました。4度塗りを行うべきケースは他にも存在しますが、4度塗りに共通する要件は「3度塗りだけでは塗料の性能を最大限に引き出せない場合」に限定されます。
また、4度塗りは3度塗りよりも1工程多くの作業が必要であり、それに伴い塗料代も増加するため、全体的な工事費用が高くなります。そのため、「うちは一般相場よりも高い」と事前に理解した上で冷静に見積もりを判断する必要があります。
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まとめ：外壁塗装の4度塗りについて
今回は塗装工事の工程数（何回塗るか）について説明していきました。最後に本記事のポイントを下記にまとめておきます。
- 塗装工事は通常3度塗りが基本
- 4度塗りを行う場合にはちゃんとした理由がある
- 3度塗りか4度塗りかは自分で選ぶものではない
- 意味もなく4回、5回と厚塗りすると不具合に繋がる
繰り返しますが、4度塗りをする場合はちゃんとした理由があります。そして、何度塗るかという「塗り重ね回数」は自分自身で選べるものではないのです。理由もなく無理に厚塗りをすると、塗料の性能を十分に発揮できないばかりか、逆に不具合を引き起こす可能性もあることを覚えておきましょう。
ですから、むらみやたらに4回塗りをアピールしてくる塗装屋さんには注意が必要です。もし4度塗りを勧められたなら、「なぜ4度塗りが必要なのか？」という理由をしっかりと確認した上で、納得した答えが得られてから見積もり依頼をするようにしましょう。
株式会社ソウシン（福岡市）では、「建物仕上診断技術者」の有資格者による診断、および「一級塗装技能士」による安心施工を徹底して行っています。
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