コーキング材とシーリング材の違いは何ですか?どちらが正しい呼称なの?
外壁塗装の見積もりをとったら、外壁目地の補修項目で「シーリング」と書いてある会社もあれば、「コーキング」と表記している会社もある。これは何がどう違うのか?
そんな疑問をお持ちの方に、今回は「コーキング材」と「シーリング材」の違いについて分かりやすく解説します。
目次
コーキング材とシーリング材の違いとは?
結論から申し上げると、コーキング材とシーリング材はほぼ同じ意味と考えて大丈夫です。
材料そのものを指すときにはシーリング、現場でコーキングガンで作業する場合にはコーキングと呼ばれるケースが多いように思いますね。
ちなみに弊社は、どちらかというと「シーリング」という表現を使いますが、お客さまへの説明時には分かりやすく「コーキング」と表現したりします。シーリングというと、照明ライトと勘違いされるお客さまも多いためです。
以下では、コーキング材とシーリング材の違いについてもう少し掘り下げて説明していきます。
コーキング材とシーリング材の定義(JIS規格に基づく)
日本産業規格(JIS)では、「コーキング」と「シーリング」の用語について以下のように明記されています。
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参考資料:https://kikakurui.com/k6/K6800-2006-01.html
歴史を紐解いてみると、2004年まではコーキング材とシーリング材では意味合い(定義)が異なっていたんですね。
シーリングを製造している主要メーカーの表記・呼称
次に、シーリング材を製造している主要メーカーは現在どう表記・呼称しているのか?個人的にも気になったので各メーカーHPを調べてみました。
メーカー名 | 呼称・表記 |
信越化学工業株式会社 | シーリング材 |
セメダイン株式会社 | シーリング材 |
コニシ株式会社 | ボンドシーリング材 |
シーカ・ジャパン株式会社 | シーリング材 |
サンスター技研株式会社 | シーリング材 |
スリーエム ジャパン株式会社 | シーリング材 |
※サンスター技研(株)は「ペンギンシール」で有名
※シーカ・ジャパン(株)は旧(株)ダイフレックス
上記は、どこもシーリング業界では高いシェアを誇っている一流メーカーなのですが、ホームページの製品情報には「コーキング材」ではなく「シーリング材」と明記されています。
建築用シーリングだけではなく、自動車や産業用といった幅広い用途のシーリング材を製造している企業たちですから、ひょっとすると「シーリング」という呼称は、幅広い分野で利用されるときの「総称」として使っているともいえます。
呼称の違いに関する考察
その他の建築関連企業でも、コーキングとシーリングの呼称の違いを調査してみました。
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なかなか明確な分け方や定義が見つかりませんが、材料そのものを指す場合は「シーリング」と呼ばれるケースが多いのかもしれませんね。
建築用シーリング材の他の呼び名
シーリングやコーキングは、以下の名称で呼ばれることもあります。
- シーラント
- シール
- シーラー
- シリコンコーク
- シリコーンシール
これらの呼び方の違いは、主に商品名や商標に依存しています。例えば、セメダインや信越化学工業などのメーカーでは「シリコンシーラント」といった商品名で販売されていますので、その影響で上記のような呼び方をする方もいるんですね。
ホームセンターに行った時に、どれを購入したら良いか悩まれる方も多いと思いますが、基本的にシーリングもコーキングもシーラントもすべて同じモノと考えてOKです。
ただし、建築用(外壁の目地用)のシーリング選びは少し注意が必要なので、もしご自分で外壁のコーキングを直そうとお考えの方や購入される予定の方は下記を参考にしてください。
まとめ:コーキング材とシーリング材の違い
現在では、コーキングもシーリングも同じ意味で使用されており、どちらの呼称でも違いはありません。商標や商品名による呼び方の違いはあるものの、一般的には同じ種類の材料を指しています。
あと、これはあくまでも個人的な感想ですが、シーリングは幅広い分野(範囲)で使用される材料の総称であり、一方、コーキングは特に建築用で使用されている呼称のような気がします。
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