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外壁塗装におけるフッ素塗料の特徴と選び方:耐久性と効果を徹底解説

フッ素塗料の特徴と選び方

 

外壁塗装は高額工事ですし、中でもフッ素は塗料の中でもかなり高額な部類に入りますので誰しも失敗はしたくないはずですよね。

 

そこで今回は、外壁塗装で使われる「フッ素塗料」について初心者にも分かりやすいように紹介していきます。

 

本記事では、フッ素塗料の特徴耐久性といったカタログスペック数値だけではなく、実際に現場を知っているからこそ分かるフッ素塗料のメリットやデメリット選び方のポイントなどもしっかりお伝えしていきますので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。

 

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フッ素塗料って何?特性と成分を理解しよう

フッ素塗料で塗装した有名な大型建造物:施工実績

 

 

フッ素塗料は正確には「フッ素樹脂塗料」と呼ばれ、稀少な天然資源である蛍石(ほたるいし)からなる「フッ素樹脂」を主成分として開発・製造された塗料のことです。

 

 

このフッ素樹脂は、テフロン加工で知られるフライパンや歯磨き粉などさまざまな製品に利用されています。外壁など建材の保護にも幅広く応用され、その高い耐候性と耐久性から塗料の王様ともいわれています。

 

 

 

フッ素塗料の耐用年数と価格

 

一般的に外壁塗装で使用されるフッ素塗料の耐用年数は、約12〜15年とされています。耐用年数とは、何年ぐらい塗装が持つのか?という目安年数のことであり、地域や気候条件によっても多少変動します。

 

 

また、フッ素塗料の平均相場価格は2,200〜4,300円/m2で、他の塗料と比較すると高級な塗料に位置づけられます。

(※平均相場価格は、各主要塗料メーカーから発行されている設計単価表をもとに、弊社独自に集計したデータになります。)

 

 

塗料別の耐用年数と価格相場

塗料別 期待耐用年数表

 

 

 

最近では、無機塗料の登場により「塗料の王様」のお株を奪われつつありますが、それでも50年以上の実績あるフッ素塗料はトータル的に見て信頼度No. 1塗料だと思います。

 

外壁や屋根の塗装において、フッ素塗料を選択する際にはその耐用年数や価格を考慮しつつ、他の塗料との比較も行うことが重要です。

 

 

 

フッ素塗料の寿命とコストのバランス(コスパ)

 

では次に、フッ素塗料のコストパフォーマンスについて見ていきましょう。外壁塗装のコスパは、長期的なランニングコストを計算し、比較判断していきます。

 

 

各塗料の今後30年のランニングコスト比較表

フッ素塗料のコストパフォーマンス

 

 

フッ素塗料は初期費用は高くなりますが、長期的にみればメンテナンス回数を減らすことができるため、非常に経済的であり、コストパフォーマンスに優れている塗料といえます。

 

 

 

フッ素塗料を選ぶ際のポイント

 

ご損じない方も多いんですが、同じフッ素と呼ばれている塗料でも、種類やタイプによって性能も価格もかなり変わってきます。

 

以下で紹介する3つのポイントは、フッ素塗料の良し悪しを判断する上でかなり重要になってきますので、必ず覚えておきましょう。

 

 

 

フッ素塗料には3フッ化と4フッ化の2種類ある!

塗料における3フッ化フッ素と4フッ化フッ素のモノマー構造の違い

※3Fと4Fのモノマー構造の違い

 

 

フッ素塗料には、3フッ化フッ素(通称:3F)と4フッ化フッ素(通称:4F)の2種類があります。

 

構造上の違いについては専門的な話になるのでここでは割愛させていただきますが、簡単に説明すると初期型フッ素が3Fで、その後新たに改良され、3Fの上位互換なのが4Fフッ素となります。

 

もちろん塗料の価格は4Fの方が高いですが、それ以上の性能や耐候性が期待できますので、高性能フッ素塗料をお探しの方は4F一択ですね。

 

 

 

水性より油性の方が塗料の性能は上!

フッ素塗料は水性より油性の方が長く持つ

 

 

塗料には、水性油性の2種類のタイプがあります。水性は水道水で薄めて使うタイプで、油性は塗料用シンナーなどの溶剤で溶かして使うタイプですね。

 

フッ素塗料も水性・油性の2タイプあり、油性の方が性能が高くなります。家を長く持たせたい、より高品質のフッ素塗料を選びたい、という方は迷わず油性(弱溶剤)タイプを選びましょう。

 

※昨今、水性と油性ではその耐候性もほとんど変わらなくなったと言われていますが、現場を知る身から申し上げると、それでもやはり油性塗料の方が長く持つと感じます。

 

 

 

1液型より2液型の方が塗料の性能は上!

フッ素塗料は1液型タイプより2液型タイプの方が長く持つ

※上図は、同じ成分の塗料で比較した場合の順位になります。

 

 

塗料には、(水道水・溶剤を混ぜて)そのまま使用できる1液型タイプと、塗料を強制的に固める「硬化剤」を混ぜて使用する2液型タイプの2種類あります。フッ素塗料も他塗料と同様に2液型塗料の方が耐久性は優れているといえます。

 

 

このように、同じフッ素塗料でも種類やタイプによって性能や価格が異なります。見積もりを比較する際には、どのタイプのフッ素塗料なのか?をしっかり確認た上で比較することがとても大切ですね。

 

 

 

メジャーなフッ素塗料メーカー:信頼性と品質を比較

 

フッ素塗料を選ぶにあたって、塗料の品質もかなり重要になります。

 

以下では、フッ素塗料で実績のあるメジャーな塗料メーカーと各主力商材をいくつかピックアップしましたので、ぜひ参考にしてください。

 

 

■日本ペイント

商品名 用途 水性/油性 1液/2液
ファイン4Fセラミック 外壁 油性 2液
ファイン4Fルーフ 屋根 油性 2液
サーモアイシリーズ(遮熱) 屋根・外壁 水性・油性 2液
オーデフレッシュF100Ⅲ 外壁 水性 1液

 

 

 

■関西ペイント

商品名 用途 水性/油性 1液/2液
アレスダイナミックシリーズ 屋根・外壁 水性・油性 1液・2液
セラMフッソ 外壁 油性 2液
アレスクールシリーズ 屋根 水性・油性 1液・2液

 

 

 

■エスケー化研

商品名 用途 水性/油性 1液/2液
クリーンマイルドフッソ 外壁 油性 2液
水性セラタイトF 外壁 水性 2液

 

 

 

■KFケミカル

商品名 用途 水性/油性 1液/2液
セミフロンシリーズ 屋根・外壁 水性・油性 1液・2液

 

 

 

■菊水化学工業

商品名 用途 水性/油性 1液/2液
キクスイSPシリーズ 屋根・外壁 油性 2液
水性ファインコートシリーズ 屋根・外壁 水性 1液・2液

 

 

 

■ロックペイント

商品名 用途 水性/油性 1液/2液
サンフロンシリーズ 屋根・外壁 水性・油性 1液・2液

 

※本記事では分かりやすいように「油性」と表記していますが、各メーカーの塗料カタログには「弱溶剤」と記載されています。

 

 

 

Q&Aで解明:フッ素塗料の上塗りや他塗料との組み合わせ

 

フッ素塗料に関するお客様からのよくある質問をまとめてみましたので、ぜひ参考にどうぞ。

 

 


 

Q:外壁や屋根の塗り替えに使用されるフッ素の種類は?
A:3フッ化フッ素(3F)と4フッ化フッ素(4F)の2タイプあり、4Fの方が耐久性に優れています。あとは、塗料全般にいえますが、水性・油性、1液型・2液型に分かれています。

 


 

Q:フッ素塗料は重ね塗りOKなの?
A:フッ素塗料は塗り重ねが可能です。一部ネット情報ではフッ素塗料を塗ると上から塗装ができなくなるといったデマが流れていますが、きちんとした下地処理と下塗り材を使用すれば、問題なく塗装が可能です。

 


 

Q:フッ素塗料の上にシリコン塗料はOK?
A:問題ありません。適切な下地処理と下塗り材を使用することで塗装は可能です。

 


 

Q:フッ素塗料は有害なの?
A:塗料のフッ素樹脂に害はありません。そもそもそのような塗料であれば製品化されていません。

 


 

Q:フッ素塗料とシリコン塗料どっちが良い?
A:耐久性からするとフッ素塗料が上です。ただし、長く持つ=良い塗料というわけではありませんので、ご予算とご家族の将来設計に合わせてベストな塗料を選ぶことが重要です。

 


 

Q:フッ素塗料とシリコン塗料の違いって何?
A:シリコン塗料とフッ素塗料の一番の違いは耐久性です。フッ素塗料の方がより長持ちします。完成後の仕上がり(見た目)は変わりません。

 


 

Q:フッ素塗料と無機塗料の違いって何?
A:フッ素塗料よりも耐久性が優れているといわれるのが無機塗料です。

 


 

Q:無機フッ素塗料ってなに?
A:フッ素樹脂をベースに無機化合物を配合した塗料になります。無機化合物とは、簡単に説明すると砂や石などのセラミックを目に見えないレベルまで粉砕したものです。現在では、多くのフッ素塗料で配合されています。

 


 

Q:フッ素塗料にクリアはあるの?
A:あります。耐用年数の長いフッ素塗料のクリアタイプは、デザインサイディングを綺麗な状態で長く維持できるということで人気です。

 


 

Q:フッ素塗料の水性はどう?
A:環境にやさしいということで水性系塗料を勧める塗料メーカーも多いですが、正直に申し上げるとやはり水性系は弱溶剤系(油性)よりも若干耐久性は下がると感じています。

 


 

Q:屋根用のフッ素塗料とかあるの?
A:屋根用(コロニアル瓦・セメント瓦用)のフッ素塗料はあります。ただし、モニエル瓦用の塗り替え用はフッ素塗料がありませんのでご注意ください。

 


 

Q:フッ素塗料は何色でも塗れるの?
A:フッ素塗料は基本的に何色でも塗れます。ただし、水性系のフッ素塗料は濃い色がでないことが多いので、事前に確認しておくと良いでしょう。

 

 

 

まとめ:フッ素塗料はこんな方におすすめ!

 

さて、今回は外壁塗装で使用するフッ素塗料について詳しく紹介してきました。

 

■フッ素塗料が向いている方

  • 家を長く持たせたい方
  • 15年は少なくとも塗装したくない方
  • 高級な塗装をしたい方

 

 

塗料の持つ年数(耐用年数)というのは、言い換えれば「次回の塗装時期の目安」でもあるわけです。

 

仮にフッ素塗料で塗装するのであれば次回塗装時期の目安は15年後ですから、その頃子供さんはどうなっているか?家電製品などの交換時期と重なっていないか?なども考えながら計画的に考えていくと良いと思いますよ♪

 

 


 

株式会社ソウシンでは、フッ素塗料はもちろん、最高級塗料の無機塗料や最近人気のラジカル塗料・遮熱塗料、その他デザイン重視のジョリパット壁の再塗装など、屋根・外壁塗装を専門に行っています。

 

もちろん外壁塗装工事は自社で直接施工、点検から工事完了まで一貫管理していますので、塗料選びや業者選びに悩まれている方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。

 

 

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