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外壁用クリア塗装の選び方と失敗しないための注意点

失敗しない 後悔しないクリア塗装の選び方

 

 

デザイン調サイディング外壁などの塗り替えで使用される無色透明なクリア塗装。今回は、デザインを活かしたまま塗装工事が可能なクリア塗料の選び方やデメリット、失敗しないための注意点などを詳しく解説していきます。

 

本記事を読むことで、クリア塗料の種類相場価格、意匠性サイディングの最適な塗装時期塗ってはいけないサイディングの種類などが分かるようになりますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

 

➡︎塗料に関する基礎知識はこちら

 

 

1.クリア塗装最大の特徴とメリット

日本ペイント「ピュアライトUVプロテクトクリヤー」のカタログ

※画像引用:日本ペイント

 

 

クリア塗装の特徴は、その無色透明性です。

 

例えば、通常の塗装ではサイディングに施された綺麗なタイル模様やレンガ模様も単色に塗りつぶされてしまいますが、クリア塗装なら美しいデザインを損なわずに、同時に通常の塗料と同等の防水効果を外壁材に付与できます。

 

さらに、クリア塗装には塗装費用が安くなるというメリットもあります。通常の外壁塗装では3回塗りが基本仕様ですが、クリア塗装の場合は2回塗りが一般的で、これにより塗料代や塗装手間代(平米単価)が比較的安くなります。

 

 

 

2.クリア塗装の耐久性と期待耐用年数

 

クリア塗装にも一般の塗料同様に、性能(グレード)が存在します。

 

 

クリア塗装のグレードによる期待耐用年数の違い

塗料グレード 期待耐用年数
アクリル樹脂塗料 約3〜5年
ウレタン樹脂塗料 約5〜7年
シリコン樹脂塗料 約7〜12年
ラジカル塗料 約7〜18年
フッ素樹脂塗料 約12〜15年
無機系塗料 約15〜18年

※期待耐用年数は、次回の塗り替え推奨時期です。年数はお住まいの地域や環境によって若干誤差が生じます。

 

 

上図の通り、クリア塗装も選んだグレードによって耐用年数が変わってきます。

 

おすすめはシリコングレード以上です。理由は、塗り替えの工事スパンを長くすることで無駄なコストを抑えることが出来るためです。工事ごとに発生する足場代や人件費などの費用と比べると、一回分の塗料代の差などごくごくわずかなものなのです。

 

 

 

3.クリア塗装の相場価格(平米単価)

 

クリア塗装の相場価格は、先ほどお伝えしたように塗料のグレードにより異なります。下記に、塗料の性能別の相場価格(平米単価)を載せておきますので、参考にしてください。

 

 

クリア塗装のグレード別 相場価格表(平米単価)

塗料グレード 相場価格(平米単価)
アクリル樹脂塗料 800~1,500円/m2
ウレタン樹脂塗料 1,100~2,500円/m2
シリコン樹脂塗料 1,500~3,500円/m2
ラジカル塗料 1,500〜4,500円/m2
フッ素樹脂塗料 2,000~3,800円/m2
無機塗料 2,500~4,500円/m2

※クリア塗装は「2工程仕上げ」のため、通常塗装よりも平米単価が安くなる傾向にあります。

※上記単価は各塗料メーカーが公表している設計単価表を基準に、一般住宅向けクリア塗装の単価を当社で独自算出したものです。

 

 

耐久性が高い塗料ほど平米単価も高くなりますが、長期的に見れば工事の回数が少なくて済むため経済的です。1回分の塗装費用を節約したい方にはシリコンやラジカルのクリア塗装がおすすめです。コストパフォーマンス重視ならフッ素や無機系のクリア塗装が適しています。

 

 

 

4.事前にトラブル回避!クリア塗料で失敗しないための4つの注意点

 

次に、クリア塗装を検討中の方が事前に知っておいたほうが良い注意点を4つご紹介いたします。

 

これらの注意点を知らずにクリア塗装を使うと、かなりの確率で失敗したり後悔したりしますので、絶対に頭に入れておいてください。

 

 

 

4-1. クリア塗装での塗り替えは遅くても築7年目まで

クリア塗装で塗り替えを検討されているなら、塗装時期は早い方が良いです。遅くても新築から7年目までを目安にしましょう。

 

理由は、クリアは無色透明なので、外壁が劣化(色あせ)しているとその状態のまま仕上がってしまうためです。仮に部分的に補修したとしても、クリアを塗ることで余計に目立つことも多いです。

 

不安な方は、バケツに水を組んで一度外壁を濡らしてみると良いでしょう。その濡れた状態がクリア塗装を塗った時の仕上がりとほぼ同じ感じなので、参考にしてください。それでも不安な方は事前に専門業者に相談することをおすすめします。

 

 

 

4-2. クリア塗装の光沢・艶なし(艶消し)について

クリア塗装にも外壁表面の艶(ツヤ)の調整が可能です。ただし、クリア塗装の艶消し(マット仕上げ)は完成後に「塗った感じがしない」と後悔する方も多いので注意が必要です。

 

それでも「艶消しが良い」という方は、外壁の艶に合わせて付帯部(雨戸や雨樋、破風板、幕板など)の艶も調整すると全体的な統一感が出て、よりおしゃれに仕上がると思います。

 

 

 

4-3. クリアを塗る場合のコーキング補修について

サイディング外壁をクリア塗料で仕上げる場合は、コーキング補修費用が高くつくことに注意が必要です。なぜなら、塗料が透明なため、「増し打ち工法」では補修した部分がつぎはぎになり見栄えが悪くなるためです。

 

すべてのコーキング部を打ち替える「打ち替え工法」をしなくてはいけないため、補修費が高くつくのがクリア塗装のデメリットです。

 

➡︎コーキングの「増し打ち」と「打ち替え」の工法の違いや価格の差についてはこちらで解説しています。

 

 

 

4-4. 光触媒コーティングのサイディングには要注意!

あまり知られていないですが、光触媒でコーティング加工されたサイディング外壁はクリア塗装できないケースも多いので注意が必要です。一番の理由は、光触媒は塗料を分解してしまうため、塗膜の剥がれやフクレの原因になるからです。

 

 

ご自宅のサイディングが光触媒コーティング加工してあるかどうかは、設計図面で確認できます。ケイミュー「光セラ」シリーズや、ニチハの光触媒コートのサイディングなどであれば要注意です。意外に知らない塗装業者もいるので、自分でしっかり確認しておきましょう。

 

 

福岡県にお住まいの方でクリア塗装にお悩みの方、お困りの方は弊社までご相談ください。光触媒コーティングのサイディングでも塗装可能なクリア塗料や、艶消しクリアでもおしゃれに仕上げる方法などありますので、いろいろご提案させていたします。

 

 

 

5.外壁用おすすめのクリア塗料

 

クリア塗料の中でも人気のおすすめ塗料をいくつかご紹介いたします。

 

 

■おすすめのクリア塗料 10選​​

塗料メーカー 商品名 備考
日本ペイント UVプロテクトクリヤー 2液弱溶剤シリコン
UVプロテクト4Fクリヤー 2液弱溶剤フッ素
KFケミカル セミフロンスーパーマイルドⅡクリヤー 2液弱溶剤無機フッ素
セミフロンスーパーアクアⅡクリヤー 2液水性無機フッ素
ロックペイント クリスタルロックUVガードクリヤー 2液弱溶剤シリコン
クリスタルロックUVガードフッ素クリヤー 2液弱溶剤フッ素
菊水化学工業 キクスイ SPパワーフッ素クリヤー 2液弱溶剤シリコン
水系スーパーUVコートクリヤー 2液水性系フッ素
エスケー化研 プレミアムUVクリヤーSi 2液弱溶剤シリコン
プレミアムUVクリヤーF 2液弱溶剤フッ素

※弱溶剤は油性タイプのことです。

 

 

以上が、タイル調やレンガ調などのデザインサイディングに最適なおすすめの人気クリア塗料です。各メーカーの特徴や性能を確認し、ご自宅の外壁に最適なものを選んでいただければと思います。

 

 

 

6.外壁のクリア塗装に関するよくある質問【Q&A】

 

以下に、お客さまからよく聞かれるクリア塗装に関する質問をまとめてみました。

 

 


 

Q1: サイディング外壁以外にもクリアは使えますか?
A1: 使えますが、サイディング以外の外壁材は色付きの方が仕上がりが良いです。

 


 

Q2: クリアの上にクリアを塗ることはできますか?
A2: 問題ありません。適切な下地処理で可能です。

 


 

Q3: クリアとクリヤー、どちらが正しい表記ですか?
A3: どちらでも構いませんが、塗料メーカーは「クリヤー」が一般的です。

 


 

Q4: 屋根にはクリア塗装はありますか?
A4: ほとんどありません。屋根は色付きの方が綺麗に仕上がります。

 


 

Q5: クリア塗料の塗膜は割れやすいですか?
A5: 通常の塗料と同じくらいです。

 


 

Q6: クリア塗装はなぜ2工程(2回塗り)なのですか?
A6: 下塗り材(シーラー)の耐久性が低いためです。クリアは透明ですから、下塗り材が劣化して変色するとそのまま反映されてしまうので、基本的にシーラーレス仕様になっています。

 

 

 

7.外壁塗り替え用のクリア塗装まとめ

外壁塗り替え用のクリア塗装まとめ

 

 

さて今回は、クリア塗装に関する情報を解説してきたわけですが、ちょっとお伝えしたいことが多すぎて詰めすぎた感がありますので、最後におさらいの意味もかねて本記事の要点をまとめておきます。

 

 

 

クリア塗装の塗り替え時期は築7年目まで

  • デザイン調サイディングのクリア塗装は、外壁が劣化する前に塗装する必要あり。状態が悪くなるとそのままの状態で仕上がってしまうため。

 

 

クリア塗装のメリット

  • 外壁のデザインを損なわずに塗装が可能。
  • 2工程(2回塗り)で済むため、通常よりも平米単価が抑えられる。

 

 

クリア塗装のデメリット

  • コーキング補修は全面打ち替えを推奨。その分補修費が高くなる。

 

 

クリア塗装の耐久性と選び方

クリア塗料にもさまざまな性能(グレード)があり、それによって費用や耐用年数が異なる。おすすめはシリコングレード以上。1回の工事費を削るより将来的な塗装回数を減らした方がコスパが良い。

 

 

 

クリア塗装を検討される際は、ご自宅の外壁の材質や状態、好みに合わせて適切な製品を選ぶことが重要です。また、クリア塗料は特にコーキングの補修の兼ね合いや、完成後の仕上がり具合など非常に専門的な知識と経験が必要となります。

 

弊社ではクリア塗装をはじめ、豊富な種類の塗料を取り扱っています。創業15年の実績とこれまでの経験を活かし、お客様に最適なご提案をさせていただいております。福岡・北九州エリアで外壁塗装をご検討の方はぜひ株式会社ソウシンにご相談ください。

 

下請けを使わず直接施工の低価格でお見積りいたします。もちろん相見積もりも結構ですし、無理な営業は一切致しません。些細な疑問や悩み事ことでも構いませんのでお気軽にお問合せください。

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